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●「No. 6 #4」あさのあつこ [読書レポート]

「No. 6 #4」あさのあつこ
矯正施設へ潜入する計画を実行開始する紫苑


NO.6[ナンバーシックス]#4 (講談社文庫)

NO.6[ナンバーシックス]#4 (講談社文庫)

  • 作者: あさの あつこ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/08/12
  • メディア: 文庫

読了日:2014.1.12
分 類:中編
ページ:212P
価 格:476円
発行日:2005年8月講談社、2008年8月発行
出版社:講談社(講談社文庫)
評 定:★★★★


●作品データ●
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主人公 : 紫苑
語り口 : 3人称
ジャンル: 近未来SFライトノベル
対 象 : ヤングアダルト向け
雰囲気 : 起承転結の「承」
結 末 : 次巻に続く
カバーデザイン: 岩郷重力+WONDER WORKZ。
デザイン : 菊地 信義
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【100字紹介】
拉致された幼馴染の沙布を助けるため、
矯正施設への潜入計画を実行に移す紫苑。
ネズミたちの協力を得て、No.6の高官から情報を入手し、
「人狩り」に乗じての潜入。
それはとてつもなく暗く、苦しい試練の始まり…



近未来SF第4巻。話はゆっくりじっくり進みます。
矯正施設に連れ去られた幼馴染の沙布を助けるため、
施設内部の状況の情報収集をする紫苑・ネズミ・イヌカシ・力河。
序盤は、No.6高官の富良の尋問に、全体の3分の1以上費やし、
真っ直ぐで、ちょっと甘くて、でもひたむきな紫苑が、
葛藤しつつも、その性質を活かしたままどう頑張ったかが描かれます。
中盤、紫苑とネズミの会話と、突然のネズミの不調、
そして回復と…紫苑の底の見えなさを感じたネズミは紫苑を
「得体が知れない」と戦慄するのです。
一方で、No.6内部でのトップたちの様子と紫苑の母・火藍の周りの様子から、
話は着々と進んでいるのがわかります。
そしてついに始まる「人狩り」。
市場での惨劇と、絶望の護送。
確かに矯正施設に入ることはできましたが、これは一体どうなる!?
…というところまで。


作家さんは怖いです。
ついにやってきた「人狩り」、
こんな恐ろしい状況を淡々と描いてくれるとは。
しかし、この紫苑がまた凄い。
びっくりするくらいの成長です。
目の前の人の運命が分かっていても、
飛び出さない、叫ばない、じっと気持ちを押し殺しつつ、
冷静に計画を遂行していく紫苑。
相変わらずひたむきさ、まっすぐさはそのままなのに、
単なる直情型の「少年誌的主人公キャラ」ではない、
というのをどんどん鮮明にしていってくれます。
何しろネズミですら「得体が知れない」と思うことがあるくらいですし。

そのネズミの方だって、まったく得体は知れていないのですが。
突然、倒れて紫苑のまた別の面を引き出してくれたネズミですが、
倒れたときの状況は謎だらけ。
草原、風、無数の昆虫の翅の唸り、流れてくる歌。
懐かしい声…ネズミの過去に密接に関わっているであろう幻影として、
読者に提示されたわけですが…今巻では提示のみ。
引っ張ってくれます。気になりますね。


ストーリー自体はそれほど大きく動いていないのですが、
それぞれのキャラの心の中の変化は激動、なのかもしれません。

それにしても続きが…気になります。
いや、アニメを見ていたので、ストーリーは知っていますけれどもね!
それでも是非、この著者の文章で、描き方で、読んでみたいと思うのです。
ネタバレしていても、価値が下がらない作家さんだと思います。


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文章・描写 :★★★★
展開・結末 :★★★★
キャラクタ :★★★★
独 自 性 :★★★★
読 後 感 :★★★
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菜の花の一押しキャラ…ネズミ

ネズミ、ぼくは人間でありたい。
ネズミがふっと息を吐いた。
「正気を保て。できるな」
「だいじょうぶだ」
「だよな…あんたならだいじょうぶだろう。余計なことを言った」
                   (地の文、ネズミ、紫苑)

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